「会社は守ってくれない」という絶望 そして野望の始まり

全国チェーン店という環境に身を置いていると、様々な変化に大分振り回された記憶があります。

当時所属していた会社では、「リラクゼーション店で日本一の店舗数を目指す」という方針が掲げられ、全国で新店舗がどんどん作られていきました。

当時の僕は世間一般から見れば「30そこそこの独身男性」という立場。

全国各地から新店舗の応援という名目で色んな店舗の立ち上げや人員の少ない店舗へのヘルプを依頼されることが増え、気付いたら業務に入った店舗数は悠に20店舗を超えていました。

本社にプライベートで遠方へ行くことを迂闊に伝えてしまうとそのエリアでついでに仕事をしてくれないかと電話が来るくらいには特殊な環境でした(笑)

 

その中でも忘れられないのが、北関東の某所に長期間の出張に行った際のお話です。

新人スタッフが業務に慣れるまでレオパレスで泊まり込みのヘルプに行ってくれという約束でした。

新人スタッフに業務をしっかり教えながら「僕が居なくなってももう店舗も大丈夫だな。」、「このお客さんにはこう施術すると良いよ。」、「〇〇さん(指名の常連さん)いつまでも元気で居て欲しいな…」

なんて思うことも増えてきたタイミングですし、お客様からも「あなたの施術を受けるのも最後になるから」とお土産を頂いたり、指導したスタッフからは送別会まで開いて頂いて…。

最後の方なんかはお客様や仲間の言葉で毎日泣きそうになって名残惜しさすら感じるくらいだったんですよ。

 

・・・ですがなんと勤務最終日にいきなり本社から電話が着て「交通費を半月待って欲しい」と言われました。

「ちょっと待ってくれよ!会社が用意したレオパレスの利用期間は今日までだし、

北海道に帰ろうにも過疎地域の店舗でこなしたお客さんも少ないし、

手持ちのお金で飛行機代なんて払えるわけがないじゃないか!」

・・・本当に踏んだり蹴ったりでした。

そういうことがあってどんどん本社への不満が高まっていき、いつしか心の中に「独立する」という野望を持つようになってきたのは言うまでもありませんね…(笑)